食べ物

昔からある日本の手作り酒

手作りビールや手作りワインなど手作りでお酒を造って楽しむという方も増えていますが、古来から日本では様々なお酒がつくらてきました

「お神酒」とは

お正月に初詣に行くと「お神酒」を頂く機会もある事でしょう。「お神酒」とは、神社や神棚など神様にお供えしたお酒の事をいいます。若い方の中には、お正月に居酒屋や自宅でお酒を飲む事を「お神酒」と勘違いしている方もいますが、これはお神酒にはなりません。神様にお供えした物には霊力が宿るとされており、後からこれを頂く事で、霊力を体内に取り込む事ができると考えられています。では、どのようなお酒をお供えしたらよいか疑問に思う方も少なくないでしょう。お供えするお酒にとくに決まりはありません。日本酒でなくてはならないという決まりも無く、ビールでもワインでも自分が飲みたいと思ったもの、普段から美味しいと思っているもので構わないとされています。お神酒なら子供や未成年でも良いかと言えば、やはりアルコールの為、別のものをお供えして霊力を頂くと良いでしょう。このような場合、豆や餅などが一般的に活用されます。現代の未成年や子どもの嗜好に合わせて、ソフトドリンクやスイーツなどで代用しても楽しいでしょう。お正月に神様にお供えするものとして鏡餅がありますが、これも同じように神様の霊力が宿り、その霊力を後で体内に取り込む為に頂きます。現在の日本人の暮らしは欧米スタイルが多く、古き良き日本の風習や慣習が薄れていると言われていますが、日本的なお正月を今風にアレンジして楽しむのも素敵なお正月の思い出となります。

「御屠蘇」とは

お正月におせち料理とともに欠かせないのが御屠蘇です。近年は正月の祝い酒を御屠蘇と呼ぶ事もありますが、本来は約十種類ほどの生薬を日本酒やみりんに浸して成分を抽出したお酒です。御屠蘇は中国の唐時代に日本に伝えられ、宮中のお正月行事として飲むようになったと言われています。やがて一般庶民の間にも広がり、正月や祝い事の日に飲むようになりました。「屠蘇」には、「悪鬼を屠り、死者を蘇らせる」という意味があり、疫病邪気を払い、長寿幸福を得る儀式として飲まれるようになりました。お屠蘇に入れる生薬にとくに決まりはないとされていますが、白朮(びゃくじゅつ)、防風 (ぼうふう)、桔梗 (ききょう)、陳皮(ちんぴ)、桂皮(けいひ)山椒(さんしょう)、大黄(だいおう)などが使われます。これは、人や家、地域によってさまざまな違いがあります。多くのお屠蘇は、健胃、吐き気止め、利尿、抗菌、咳止め、風邪予防、血液浄化、発汗促進、下痢止め、風邪予防や初期の風邪の回復などに効く生薬が使われたと言われています。さらにお屠蘇にはお正月の食べ過ぎやお酒の飲み過ぎに効いたり、寒い時期に体調を崩さないような効果があるとされてきました。最近ではビールやワインといったお酒を飲む事が多く、あまりお屠蘇を杯で飲む家庭が少なくなっていますが、飲む順番を知っておくと役立ちます。お屠蘇は一番若い方から順に飲んでいき、最後に年長者が飲みます。これは年少者の若さを年長者が頂くとの考えによるものです。男性は片手で、女性は両手で杯を持ち、三口で頂くようにします。

「どぶろく」とは

手作りビールや手作りワインなど手作りでお酒を造って楽しむという方も増えています。このようなお酒好きに取って気になるのが「どぶろく」でしょう。「どぶろく」は酒税法により製造免許が無ければ作る事ができないお酒です。しかし、最近では日本各地に「どぶろく特区」ができており、生産が認められています。「どぶろく」とは、古くからある濁り酒の異名です。もろみ酒とも同じですが、正式に許可を受けた酒造業者が作るものはどぶろくとは呼びません。実際には自家製の醸造酒の事を表して使われる言葉となっています。発酵させただけの白く濁ったお酒で、日本で最も古く作られたお酒です。日本酒の元祖のようなお酒で、歴史的な技法でどぶろくを作る祭りもあります。岐阜県白川郷や大分県臼杵、三重県熊野のどぶろく祭などは特に有名です。気になるどぶろくの味ですが、甘味があり、口当たりも良い味わいと言われています。飲み口の良さと美味しさでぐいぐい飲んでしまう方も多いと言われますが、かなりアルコール度数が高い為、飲み過ぎには注意が必要です。どぶろくが禁止された背景には「各家庭で勝手に作ってしまうと酒税が入ってこなくなる」といった理由が大きく関係していたと言われています。

「マムシ酒」の効果は

お酒の中には古くから薬用酒として珍重されているものも数多くあります。中でも滋養強壮、疲労回復、鎮痛効果などに効果的と言われているのが「マムシ酒」です。「マムシ酒」は飲料用としてではなく、特効薬として利用されてました。漢方薬や栄養剤、健康食品などにもマムシが配合されたものが数多くあります。「マムシ酒」の効果については人により個人差がありますが、飲んですぐより二日から三日経過してから感じる方が多いと言われています。捻挫、打ち身などの場合、患部にマムシ酒をガーゼなどに浸してあてると鎮痛効果により、痛みや腫れを軽減する事ができるとされています。また、火傷をした場合もマムシ酒を塗る事で症状の軽減に効果的と言われています。マムシ酒の効果については、科学的な根拠がないとも言われ、人により感じ方も異なります。マムシは一か月から数か月の間、飲まず食わずでも生き続ける為、生命力が高い生き物と考えられていました。しかし、これは変温動物である為で、マムシの生命力の高さとは関係ないとの意見も多くあります。晩酌に飲むいつものお酒として楽しむより、健康維持の為に利用するなどして取り入れると良いと言われています。アルコール度数の高いお酒で漬け込まれている為、お酒の弱い方は注意が必要です。

「スズメバチ酒」の効果は

攻撃性が高く、強い毒性を持つスズメバチは人間にとってとても厄介な害虫の一つです。スズメバチの巣の駆除はとても危険で、プロでも大変な苦労を伴く作業です。スズメバチに刺されると呼吸不全となり死にいたいるケースも多く、できればその姿を見たくないといった方も多い事でしょう。そんな嫌われ者のスズメバチですが、海の無い山間部では古くから貴重なタンパク源として食されてきました。スズメバチの炊き込みご飯や甘露煮などもあり、これらを目当てに訪れる観光客も少なくありません。漢方薬にも利用されており、殺菌解毒作用、血液凝固促進作用、利用作用、鎮痛・鎮座作用、抗炎症作用などの効果があると言われています。また、スズメバチの成虫には多種のアミノ酸が含まれており、スズメバチの成虫を漬け込んだお酒もあります。「スズメバチ酒」の効果は人により個人差がありますが、疲労回復や美肌効果などを実感したという方も多くいます。血糖値の是正や生活習慣病に対する対策効果なども注目されており、晩酌のお酒としてではなく、健康維持・美容維持の為の栄養酒として取り入れるのに適しています。体に良いお酒とはいえ、飲み過ぎは禁物です。毎日少量ずつ摂取するのが良いとされています。スズメバチはサプリメントや栄養ドリンクなど健康食品にも多数利用されています。需要が高い事からも効果を実感している方が多いと言えるでしょう。